2022年6月2日木曜日

老醜と老害と権力

   かつて、70歳になる李登輝総統は、『権力を自分にひくよせるのではなくて、まして自分が権力そのものになるのではなくて、ここ(机の上)に置いて、いわば権力を客観化して・・・つまり実際主義でもって、権力から役に立つものだけをひきだせばいいと思っているのです。』と司馬遼太郎に語っている。私は権力から引き出せる役に立つものとは何なのかはわからないのだが、70歳になる老人が自分の持っている強大な権力を、客観的に眺めようとしていることに恐ろしさと、限りない尊敬の念を覚える。

  今地上に、老醜と老害と狂気を持った権力者、プーチンというチンケな男が 君臨して、第二のヒットラーともいうべき行動を起こしつつある。その予兆は、最高位にある自分の地位を維持するために、法律や憲法を変え、その任期を極大まで拡大しようとする時に現れるのだろうと思う。アメリカの大統領は二期8年までとなっていて、3期目を許さないのは初代ジョージ・ワシントンの叡智というべきだろうと思う。