2017年5月17日水曜日

日本農業実践学園 (2) 直心影流剣術

 日本農業実践学園、その創業者加藤完治は直心影流剣術の系譜につながることを知ったのは、卒業してから10年以上経ってから。 

  そして今の住まいから車で15分も走ると上泉伊勢守の居城跡がある。直心影流では上泉伊勢守を二代目としているが、分派枝分かれをしているので資料を読んでもよくわからない。ただ、この系譜には、薩摩藩の初代警視総監川路利良や、禅の大森曹玄なども並ぶ。

 柳生新陰流、薩摩示現流などとも繋がり、 剣聖と呼ばれるにふさわしい上泉伊勢守であり、正統論などはこの際横に置いて、剣術の歴史だけではなく、歴史との関わりや歴史上の人物などに思いを馳せたい。



 

2017年5月16日火曜日

外来種 根絶への戦略

桜の季節が終わると、この侵略的外来種ワースト100に含まれるニセアカシアの花の季節がやってくる。1873年に渡来したと、外来種では珍しく、明確に日本に 『侵入した』 年月まで確定されている。

 花は天ぷらに、葉には毒、蜜は味も香りも最高級品とにぎやかで、 小学校の頃に住んでいた街では街路樹として植えられていた。今では埼玉県北本市にある自然観察公園でも伐採が進み、利根川流域でも散歩道にある10m以上の大木が次々に倒れてゆく。

 主な被害は何かというと、アカマツ、クロマツ、ヤナギや、希少植物のカワラノギク、ケショウヤナギなどの生育を阻害し、その生育力で生態環境を変えてしまうらしい(Wikipediaから)。

 先日朝日新聞が科学の扉で特集したのは、北海道の無人島でのドブネズミの根絶なのだが、同じように生態系を乱すというこの花にそのドブネズミほどの悪さを感じられないのは、ニセアカシアの花の美しさと香りの高さ故か。 長い年月の間に景観が変わるということの善悪が実感としてわからないのは、長いスパンでの観察の欠如か、そもそも自然というものに対しての鈍感さなのか。

 いずれのしても、このニセアカシアは日本の景観の中に溶け込んでいるようで、美しさとその甘い香りと最高の蜜源植物であるということを思うと根絶ということを目指しては欲しくない。