桜の季節が終わると、この侵略的外来種ワースト100に含まれるニセアカシアの花の季節がやってくる。1873年に渡来したと、外来種では珍しく、明確に日本に 『侵入した』 年月まで確定されている。
花は天ぷらに、葉には毒、蜜は味も香りも最高級品とにぎやかで、 小学校の頃に住んでいた街では街路樹として植えられていた。今では埼玉県北本市にある自然観察公園でも伐採が進み、利根川流域でも散歩道にある10m以上の大木が次々に倒れてゆく。
主な被害は何かというと、アカマツ、クロマツ、ヤナギや、希少植物のカワラノギク、ケショウヤナギなどの生育を阻害し、その生育力で生態環境を変えてしまうらしい(Wikipediaから)。
先日朝日新聞が科学の扉で特集したのは、北海道の無人島でのドブネズミの根絶なのだが、同じように生態系を乱すというこの花にそのドブネズミほどの悪さを感じられないのは、ニセアカシアの花の美しさと香りの高さ故か。 長い年月の間に景観が変わるということの善悪が実感としてわからないのは、長いスパンでの観察の欠如か、そもそも自然というものに対しての鈍感さなのか。
いずれのしても、このニセアカシアは日本の景観の中に溶け込んでいるようで、美しさとその甘い香りと最高の蜜源植物であるということを思うと根絶ということを目指しては欲しくない。
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