人間を地域によって概括的に見るほど間違ったことはないという。人間はつい頭の中で、勝手な ニセ統計 を作り、ニセ概念化し、それをもって相手をあてはめようとしがちである。人を見るのに、勝手な概念をつくりあげ、人間を紙細工のように見るアホ臭さ・・・(司馬遼太郎 耽羅紀行) さらに、単に文章の一部を引っ張ってきて、大して理解もしていないのにさもわかったように書き、かつ話すことも戒めているのだが、あまりに限られた情報、それもある意図をもって出される情報だけでは誰でもその陥穽に陥るのではないか。これほど情報が交錯する世界では、全ての情報を知ったうえで事実を判断することは難しい。
例えば、中華人民共和国の主要輸出産品ベスト3は何かという問いに、ウィルス、不良品、汚職などと答えようものなら、袋叩きにあいそうだし、日韓問題について韓国の国民は自分たちを高等民族だと勘違いしているなどという答えも、ヘイトスピーチの類に入れられてしまう恐れがある。
群盲象を・・・という言葉も差別用語であって使うことは出来ないのだが、それに代わる言葉を私は知らない。要は広い視野を持てということなのだろうが、ではどんな人間が広い視野を持てようか。またそれを生かせようか。
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