2018年11月27日火曜日

前橋を考える (2)


夜の臨江閣 LEDでライトアップ
   前橋に残る歴史的建造物、と言っても明治以降のものだが、臨江閣のこの下品なライトアップ。青い色のLEDに黄色っぽい色などなど、漆喰の白さなど意味をなさないほどに毒々しい。

 前橋市は、水と緑と詩のまちを標榜しているが、水は赤城山系の湧き水であり利根川であり、詩はそれほどメジャーでもない詩人萩原朔太郎出身の街ということだろうか。緑というとこれも心もとなく、他の都市と比べても特段に緑が多いとは言い切れない。文化の町というのであれば、どんな文化かと問われたら答えに困る。

 では文化とは何かというと、定義は難しく、象徴的な思考や学習による信念や振る舞いのパターン(Wikipedia)、基本的に人と共に暮らす行儀や規範(司馬遼太郎・アメリカ素描)などと言われるのだが、前橋には残念ながら高尚な文化など存在しない。あるとすれば、成金文化の残滓ぐらいであろうか。その原因は、米を経済の基本に置いた江戸時代からの極限的な貧しさの中に、明治政府が極端な資本を注入したことで、一夜明けたら大金持ちになったという絹糸産業成金の成立が大きいと思われる。

 

 

 

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