2018年12月26日水曜日

奇跡のレッスン

 NHKの番組。地上波、BSともに番組の品格では他社の追随を許さない。それはNHKが飛びぬけて番組の制作能力が高い、そりゃそうだ、税金みたいに国民から金を搾り取ってるわけだからそれは当たり前。それに加えて民放は、間に下品なCMも流しているから、余計にその差が大きく感じられる。CMが番組の品格を落とすということを、民放は度外視しているとしか思えない。

 さて、この奇跡のレッスン、国外のスパースターに教えを受けるということが、その子供たちの将来にどれほど大きな影響を与えるかと言うことを考えると、まさに宝くじに当たったようなという表現がぴったりと思えるくらいすごいことだと思える。

 その中で、スポーツや音楽などのどのジャンルでも『楽しむんだ』という言葉が印象に残る。この一言が、努力と苦しみの中から勝利の、上達の道が開けるというような、日本的な考え方との一番大きな違いのように思える。日本人が好きな極度の緊張感と、自己を極限まで追い込むことも決して悪いとは言わないが、本番での弱さは、この極度の緊張感からくるのではないかとも思える。

 さらに、コミュニケーション。特に団体競技を指導する場合、日本では上下関係で言えないことも、この奇跡のレッスンでは必要なこととはっきり述べる。面従腹背と言う言葉があるが、相手に対する敬意というのは、コミュニケーションの深さによって醸し出されるもので、命令によっては生じない。そんなこともこの番組では教えてくれる。

 《蛇足》私の家内がついに入院となった。着付けの仕事なのだが、先生とも呼ばれ、生徒でもある。朝3時には起きて、6時の電車で出掛け、二時間半かけて現場に向かい、約5~6時間の着付け作業。時として、その後に研修とかも組まれる。週に1度の授業なのに、ほぼ毎日家で数時間の自習を続ける。仕事が絡むと、仕事、研修とスケジュールに空きの無い時もあるのだが、まぁ何を求めているのか、目が血走ってきて、何かに憑かれたように着物と関わっていた。自分で着物を着られるようになって、喜んで一緒に外出した時のような喜びはない。何が足りないのか、本人はまだ気づいてはいない。気付いた時には着付けの腕は落ちるかもしれない。  

 

回転寿司にて

 先々週のこと、初めて一皿100円の回転寿司に入ってみた。平日の火曜日なのに、ちょっと高めのがってん寿司とは違って、順番待ちの列も少し。カウンターでもOKという希望を告げたら、すぐに席に案内された。

 家族連れが多いと思っていたのにちょっと意外だったのは、中高生と思えるグループも居たり、若い女性一人で夕食というのもありで、末期のファミレス的な雰囲気。

 流れているのを取るのもいいのだが、注文はタッチパネルで。午後の8時で売れ筋の物はほぼ売り切れ。食べ終わった皿は目の前の回収ポケットに投げ入れるのだが、前から後ろから聞こえるその音が意外と耳障りにも感じるし、注文に応じてタッチパネルでゲームもあるため、落ち着いての食事は無理というもの。

 うるさく騒いでいるのはWASEDAと校名入りのウインドブレーカーを着た学生たちだが、それもしようがないのか。この学生たちは、レジで一人一人計算をして、レジの渋滞も作っていた。頭はいいが、マナーは悪いということだろうか。

 まぁいずれにしろ、一皿100円の回転寿司に、食事の場を求めてはいけないということだろうと思うことにした。そういえば、以前、しゃぶしゃぶ食べ放題の店でも同じ思いをしたなぁとふと思った。

2018年12月19日水曜日

弱者には苛烈に

 ソフトバンクの上場初日、終値は1282円。1株1500円の予約値から218円の損害を被ったわけで、600株購入した知人は、一夜にして13万円近いマイナスとなった。ちなみに私は200株の申し込みをして100株の当選で21800円のマイナス。

 『今年の正月は、久しぶりにいい正月かなぁ』と言っていた知人は、多少のショックを受けているだろうか。NTTの上場は今から何年前になるだろうか。新株の購入申し込みをしたにも拘らず落選。その後の展開は言うまでもない。

 ソフトバンクの株の今後は予想しにくいものがあるが、当初、『俺が買えなければ上がるだろう。もし買えれば、下がる可能性が高い。』と言っていたのだが、結果的に申し込みの半分である100株が買えたことで、判断が付きにくいこととなった。

 上場前に通信障害が起きるなど、株価の動向に暗雲が立ち込めていたのは偶然であったのか、それとも米中のファーウェイに関わる暗闘の影響があったのか、我々の知るところではない。しかしソフトバンクグループには潤沢な資金が入り、これからの投資に2兆円超の資金が使われる。

 漠然と、やっぱり孫は俺ら貧乏人を踏み台にしやがって、俺らの敵だなぁとふと思う。

2018年12月17日月曜日

伊香保・水沢・ラーメン『わたりや』

 伊香保の帰りに、『わたりや』に寄る。平日でも間違えると満席状態で、停まっている車のナンバーも、県外のものが多い。日曜日や祝日にさらりと食べようなどと思うのはとんでもないことで、外でしばらく待つのは当たり前と覚悟がいる。

 場所は伊香保温泉から水澤観音方面へ向かい、身の程知らずの値段をつけてうどんの本場と偉そうなことを言っている水澤うどん街の終わりごろ、左の林道方向に下っていくとポツンとラーメン屋さんがある。

 青竹で打った麺は、佐野ラーメンの流れだろうか。あっさりとした醤油味の他、塩や味噌もあるのだが、やはり醤油ラーメンをまず食べてみたい。そして支那竹ラーメン、支那竹チャーシュウー麺。500円から800円くらいまでの安い料金設定。水澤の名前が、うどんよりも、このラーメンで上がることを期待している。木曜定休。

湯治

 今日も午前中に伊香保は石段の湯へ向かう。家内の身体には、伊香保の温泉がいいのではないかと言う微かな思いがある。直線距離なら15kmくらいだろうか。30~40分を走り、伊香保石段街の下の駐車場に車を止めて、階段を上がる。

 その石段の下、湯口がある上に、何とも場違いなカップ焼きそばのモニュメント。カップ焼きそばの湯切り口から伊香保の湯が流れ出ている。それを笑って済ますことのできる人はいい。しょせんが田舎者の成金趣味。400年に渡る歴史を持つ階段街の景観を無視したバカさ加減と品の無さ、自己顕示欲だけで、伊香保に対する愛情など、微塵も感じられない。それがペヤングという企業の姿勢なのだろうと思う。

 今日で4日目になるのだろうか。朝起きてから伊香保に向かい、湯に浸かるのをしばらくの日課として自分にも課す。本当は朝晩と湯に浸かるようにしてやりたいのだが、時間もなければ金もないというところ。すぐに効果は出ないにしても、一月、二月とこの寒い時期に身体を冷やさないように過ごせば、家内の身体にまた力も戻ってくるだろうと思っている。湯治というのは現在ではすたれてしまっているが、こんなことが出来るのも群馬という所に住んでいるおかげだと思え、出来得るならば伊香保の湯の周りでかつての湯治場のように逗留できるような施設があればと思う。

2018年12月12日水曜日

初雪の伊香保

石段の湯は、伊香保温泉の階段街入口から少し上がった所で、伊香保関所跡のすぐ上にある。

 男女各1個の浴槽があり、露天はない。休憩室があって、ほうじ茶のサービスがあり、販売機も備えている。

 昨夜の初雪が残っていて、遠く赤城山や谷川が望める。明日はさらに上の露天を目指す。

2018年12月6日木曜日

日産とゴーン会長

 幕末、品川の遊郭土蔵相模に伊藤俊介(後の伊藤博文)と居続けた井上聞多(後の井上馨)。その元勲井上馨の姪を母として生まれた鮎川義介が日産コンツェルンの創始者で、日産が長州閥ということは明らかで、この会社が国策的な会社であり、明治、大正、昭和、平成と続く権力基盤の中枢にいたと言って良いだろう。

 もし、という仮定を許されるならば、もしゴーン会長がいなければ、今頃日産自動車という会社が存在したか。複合的な理由はあるにいしろ、日産自動車の経営危機は、この辺りの企業のDNA的なものが遠因と言えると思うのだが、どうにも証明のしようがない。

 このゴーン会長は、多分、日産に来て経営内容を見た瞬間に何が原因かわかったと思う。あとはご存知の通り、いらぬものをバッタバッタと切って落とした。変なしがらみがないだけに、日本人が百年かかっても出来ないであろう改革を、短い期間で達成した。もしゴーン会長に唯一の大きな失敗があるとすれば、肝心な部分を立ち上がれぬ程に完ぺきに潰さなかったことだと思う。その生き残った残党の周到に準備された反乱、復権を願った集団の陰謀ではないかという想像もできる。

 でも、ゴーン会長も人間だから、お金が欲しかったのかなぁ。いずれにしても、日本人と言うのは英雄を生む風土には生きていない。英雄を潰すことに喝采を送る風土がある。語り継がれるためには、悲劇的な死しかない。