先日NHKのドキュメンタリーで、カンボジアの現状が紹介されていた。中田厚仁氏の殺害に関わることや、クメールルージュ統治崩壊後のカンボジア人民党議長、カンボジア王国首相フン・セン氏の動向を記録している。
フン・セン首相は親中派で、もしやと思えば・・・やはり・・・プノンペン市内の中心部には、フン・セン首相の業績レリーフが彫られたモニュメントが立っていた。首相府ももちろん中国の援助で建てられている (Wikipedia)。独裁化が進む方が、中国にとっては便利であるということは言うまでもない。カンボジア救国党を解体したあたりから、この国の民主化は一歩、また一歩と後退していった。権力を持つということの恐ろしさと言うのだろうか。
その権力というものを考える時、当時(1990年代であろうか)、総統という地位にあった李登輝総統は、司馬遼太郎の『よくそんな座におつきになりましたね』という質問に対して、『権力を自分にひきよせるのではなくて、まして自分が権力そのものになるのではなくて、ここ(机の上)に置いて、いわば権力を客観化して、・・・つまり実際主義 (プラグマティズム) でもって、権力から役に立つものだけをひきだせばいいと思っているんです』と答えている。
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