2020年12月25日金曜日

菅総理大臣、8人での会食の言い訳

  人は成功を収めたその同じ原因で失敗するのではないか。(中略) とすれば、その失敗において、その成功の秘密があらわれることがあるのである。

 これは梅原猛の『隠された十字架・法隆寺論』の巻末の一説。同時に浮かんだのは、田楽狭間で今川義元を討ち取った織田信長。織田信長はこの後も繰り返される数々の戦で、二度と田楽狭間でのような少ない戦力での奇襲作戦は行っていない。天才の天才と言われる人ならではのことだろうか。

 さて凡才の菅首相は、淡々と同じような生活を長年に渡って続けていたのだろうと思われ、また続けていくのだろうが、それを悪いとは言わない。その過程で培われた忍耐力と一貫した精神力には脱帽の思いもある。政治家を目指した時から、頂点を極めるまでの道のりは、なまなかな二世議員の及ぶ所のない苦労や努力と辛抱があったのだろう。

  日本の政治はまた再び金丸・竹下の時代に逆戻りしてしまった。そう思わせる会見内容。国民は何も誤解などしていない。勘違いしているのは菅首相である。麻生大臣は開き直り、橋本五輪大臣は身の程をわきまえていない。大手新聞社もテレビの記者も、記事を取るためのシステムの中で沈黙を守る。首相の宴席に臨席したあの8人と麻生橋本すべてが死に絶えたころに、やっと日本の民主主義が芽生えればまだいい方なのだが。

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