2018年6月26日火曜日

小沢一郎自由党代表の発言

 かつて自由民主党幹事長の時代、剛腕(豪腕?)小沢と呼ばれたこの人も、いつの間にか離党結党を繰り返すうちにどこの党にいる人かわからなくなってきた。

 今回の『国民が悪い』という発言は、強行採決を繰り返す自由民主党の国会運営について語った際に出た言葉で、大多数の議席を支持した選挙結果を『国民の悪事』と言ったに等しい。

 前回の衆議院議員選挙の投票率は約5割として、自由民主党の議席が6割以上というほぼ完全勝利。もう一つ、民主党が政権を獲得した時の投票率が約7割弱で、民主党の議席はやはり約6割。この民主党が政権を奪取した総選挙、大勝の原因は自由民主党の失政にもよるが、彼らの掲げた『マニフェスト』による。民主党政権最後の党首野田が、命がけで達成すると言った政権公約だった。

 結果、高額所得者の増税や企業増税によって上げる必要はないと言った消費税を上げることになり、高速道路の無料化という公約は無視され、Mr.年金と言われた長妻は何もできず、松下政経塾出身のエリートたちはその無力さをさらけ出した。ついでに高速道路で巨額の収益を上げている当時の道路施設協会は、その名前と所属を変え、いつの間にか財団法人の一部門に隠れ、高速道路で上がる収益と権益は国民に還元される道を閉ざされた。

 こんなことをだらだらと書いているうちに、今度は当時の民主党枝野幹事長(今はどこかの党代表)が自由民主党の誰かを『大嘘つき』となじった。こういうのを日本語では厚顔無恥と言うのだろうと思うが、大嘘つきに大嘘つきと言われては、返す言葉に困ったのではないだろうか。

 国民が悪いのではない。所詮政治家は国民のレベルを超える存在ではないということだ。中国のことわざに、『良い鉄は釘にならない。良い人は軍人にならない』とあるが、良い人は政治家にもならないのかも知れない。かつての民主党党員は、死ぬまで大嘘つきという十字架を背負い続けなければならない。公約とは、それほどに重いものだということを国民と共に肝に銘じるためにも。

2018年6月15日金曜日

伊香保温泉 ベルツ博士

ベルツ博士胸像
伊香保温泉の露天風呂の上に、この胸像がひっそりと建っている。ベルツ博士の履歴を見ると、草津温泉との関わりが大きく取り上げられ、伊香保温泉のことは別荘を持っていたこと以外あまり触れられてはいない。

 しかし、この胸像のすぐ左隣に、伊香保の温泉協会(?)のベルツ博士に対する感謝の辞を刻んだ石碑が建っていて、伊香保温泉は、ベルツ博士を恩人と称えている。

 外国でこのように恩人と称えられ、胸像まで作って記憶に留めようとされた日本人はいるのだろうかと考えたとき、八田與一という名前しか思い浮かばない。

 






今年のブルーベリー

6月中旬、色付き始めたブルーベリー
  我が家の狭いベランダに、一本のブルーベリーの鉢植えがある。他家受粉性の品種で、一本では花は咲いても結実は難しい。

 木の楽しみは、毎年季節の移り変わりに花を賞でることにある。果実まで食らおうなどと卑しい心を持つなとは誰が言い始めたことか、武士の庭とはそういうものらしい。ただそれはあくまでも大身の武士の表庭のことであって、裏庭に回れば果樹も野菜畑があっても不思議ではない。

 毎年この一本の木に、数は少ないがそれなりに実が付く。実は付くのだが、小鳥との熾烈な戦いが始まる。ふと気付くと、食べごろ寸前の実が奪われる。どうにもくやしいので、今年は最初の実を食べられたことで、対策を練ることにした。ネットを張るとか、糸を張って侵入を防ぐetc. 結局、それじゃ小鳥がかわいそうだということになって、小鳥が一個でもいいから残してくれることを期待する。それでいいのかもしれない。

2018年6月13日水曜日

梅酒を漬ける季節に

 青梅がスーパーの店頭に並ぶ頃、毎年のように梅酒を漬けるための準備と、産直の店などをまわって青梅を探す。今年は地元のスーパーで2Kgの青梅を買って、半分をブランデー、半分をウイスキーで漬け込む。

 品種は白加賀。箕郷、榛名はほとんどこの品種で、全国的な生産量のわりには人気のある品種とは言えない。残念なことに梅と言えば南高梅というほど、高級な(何が高級なのかは別として)品種が最近はもてはやされている。確かに完熟した南高梅は梅干にした時に皮が薄く、種が小さいためにぽっちゃりとした仕上がりで、赤紫蘇で仕上げた梅漬けは豪華と言えば豪華。

 問題は値段なのだが、いつも南高梅は高すぎるように思えてならない。もちろん需給面から言っても、その高級感を伴った人気から言っても、南高梅の値段が白加賀の2~3倍に及ぶのは当然と言えば当然かも知れないのだが・・・・・

鳴門秘帖

 NHKの時代劇、原作は吉川英治。千絵さんの太い眉はともかく、中村嘉葎雄、見返りお綱やお米さん、いい役者もだが、美人を揃えて百花繚乱とは言わないまでも、まぁ主演の男のもてようは腹が立つやらうらやましいやら。

 ストイックであることは、『粋』の重要な要素ではあるのだが、どんなことでも行き過ぎは無粋となる。このドラマ、脚本に問題があるのか、元々原作がそうなのか、とにかくイライラして見ていて、まるで力道山時代のプロレス的構成が気になってしょうがない。


2018年6月6日水曜日

伊香保温泉

  運動不足の体にショックを与えるために、伊香保温泉の階段街へと向かう。この写真の登り口から伊香保神社までの階段は365段。さらにそこから露天風呂を目指して、橋本ホテルの横のだらだら坂を登っていくと、ベルツ博士の胸像と、温泉の湧出口とラドン発見の碑と露天風呂がある。

 6月11日から月末頃まで修理のために休業するらしいので、またリニューアルされた露天風呂に出会えるのは7月になるだろう。
 

  伊香保のお湯は懐かしさも含めて、自分の中では日本一だと思っている。最初に訪れてから40年。イワツバメの時期が新緑の美しさもあって最高だとは思うのだが、露天風呂の湯面に紅葉したモミジが散りかかる時、チラチラと雪が舞い降りる時もいい。いずれにしても、平日の人が少ないときに行かないと、自然の中の静寂と温泉の醍醐味を味わうことは難しい。

 この温泉、万葉集にも記載され、歴史は1900年とも言われている。本格的な整備は武田勝頼の時代、将兵の刀創を癒すためにということだが、今の時代、湯治のために滞在するような温泉は数も少なく、東京から高速を使えば日帰りも可能な伊香保では観光地としての性格の方が強いためもあって、温泉本来の効能が身体に作用することもないように思える。

2018年6月1日金曜日

今年もやってきた

前橋刑務所の堀に、今年も鴨がやってきた。チビ鴨は9匹。時折虫でも追いかけるのか、チビ鴨が群れを離れると、母鴨がじっとその方を見つめ、また群れに戻ると安心したように泳ぎ始める。

 千葉の親戚に、アイガモ(アヒルとマガモの交配種)農法で米を生産している農家があって、毎年その米を食べる。水戸の鯉渕学園でも同じようにアイガモ農法が行われていて、日本農業実践学園時代に訪問したことがある。一年間、田んぼの雑草や虫を取り続けた鴨たちは、最後は食べられてしまう運命にあるのだが、その解体も生徒たちのカリキュラムにある。

 江戸時代は米が経済の根幹にあって、今でも豊かな田園を抱える場所は豊かさを感じさせ、その豊かさが独特の価値観を生むものだと思っている。鴨の親子を見ながら、豊かさとは何だろうかと考えるより、ネギをたっぷりと入れた鴨鍋のことを考えている方が幸せな気がする。