2020年5月29日金曜日

HACCP 群馬県が導入呼びかけ

 最近でもないのだが、とにかくカタカナで表記されたり、こんなアルファベットの言葉が並んで訳がわからん状態になりつつある。しょうがないからWikipediaで調べると、これまた煩雑。でもどうやらわかったのが、HACCPとは『日本では、品質と安全のためと言われているが、これは間違いで、安全に特化したものである』ということ。さらに、HACCPとは認証を取ることではなく、HCCPを実践する行為である。認証ばかりに目を向けると、消費者の安全を守るという食の安全の本質を見失うことがある・・・らしい。さらにHACCPの適用基準となると、12の手順と7原則。

 QCとかTQCと呼ばれる品質管理の徹底が、品質の向上にによる製品への信頼とひいては日本企業の発展の礎となったことは間違いなく、さらに食品業界のHACCPへの取り組みは安全と言う面から必要不可欠なものであることもわかる。来店者が少なくなって、持ち帰りの準備を怠りなくして少しでも売り上げのアップに繋げようとするときに、食の安全という大前提を忘れてしまうとこれは大変なことになる。季節が梅雨を控えていることがさらに食の危険性を高める。心配なことばかり増えていくような今日この頃。

新宿鮫 風化水脈から

 光文社文庫新装版、関口苑生氏の解説によると、この作品は、毎日新聞夕刊に1999年7月から2000年8月まで連載された。まだ外国人労働者を単純労働に従事させることは法律で許容されてはいなかった。従って、今のように外国人が大量に工場勤務に駆り出されるような状況はなかった。

 今、私はその工場勤務に従事する外国人労働者の送迎の運転手をしている。ベトナム、ネパール、ブラジル人が多く、稀にカメルーン、モンゴル、カンボジア、スリランカ人もいる。母国にいても仕事はなく、1日300円そこそこの生活をしていた人々が、時給900円以上の仕事に就いている。

 かつては中国や韓国、フィリピンの人達が多かった。そのままこの国に居付いた人たちもいるのだろうが、工場労働者としている人達は極端に減ってしまった。母国が豊かになって、帰ってしまったのだろうかとも思う。『もし彼らがいなくなる時がくるとすれば、日本という国の持つ力がひどく衰えた時でしょうね。この国で働いても遊んでも、何一つよいことはない』 そういう思いにかられたからか。

 『やがてはこの国も、多くの民族、宗教を抱えて、共存する道を模索することになると思っています』主人公と時効を過ぎた殺人を犯した人間との会話が続く。つい最近まではそうなるかも知れないという思いは私の中にもあった。しかし、この新型肺炎をもたらしたコロナウィルスがその基本的な条件を変えてしまったように思う。また共存というどうにも解釈できる言葉がさらに疑問を想起させる。

 脆弱な危機管理体制、政策の意志のありかの不可解さ。戦略物資と戦略の不在。そんなことまで考えさせる状況の中でこんな本を読んでしまったことが不安をあおる。

2020年5月23日土曜日

二種類の日本人

 織田信長の時代に日本に来たルイス・フロイスか、幕末のアーネスト・サトウであったかは確かではないが、日本には二種類の人間がいて、人種が違うのではないかというようなことを書いていた。人種で一括りにすることは良くはないとは思うのだが・・・まぁ時代と言うことで。

 先ずは真面目に生きている武士や商人や町人。礼儀正しく謙虚であり、貧しさを恥じない。一方で、街の片隅で居汚く座り込み、がやがやと小博打 (小便博打ともいう) に興じる人たち。その差にそのどちらかの一人は日本人を観察していて二種類の人間がいると思ったらしい。

 さて今回の黒川検事長。朝日新聞の元記者も、産経新聞の記者も、決して学力が低いわけではあるまい。博打のレートをお仲間の偉いさんが低いとは言っていたが、本当の所はあとゼロ一つ多く、万単位の金が動いていたのではと下衆は勘繰る。小博打に興じていた検事長は、江戸、桃山時代もいた下衆と変わることはなく、こんな奴に罪を裁かれた人間はたまらない。

2020年5月18日月曜日

群馬県知事

 緊急事態宣言解除に向けて、群馬県知事は都心にも近い地理的要因をあげて、解除しないよう国に働きかけた。この行動をどう見るかは個人の考え方次第だと思うが、この騒ぎで有名になった各県知事と比べると、余りにも情けない結果となった。

 群馬県知事はかつて安倍命とか何とか言って、べったりと張り付いていた印象があるのだが、見限られたのか知事相当ということで役割を与えられたのか、今の地位にある。さてどこへ解除しないように陳情したのかは知らないが、では誰のために陳情に行ったのだろうかと考えた時、ふと疑問が沸き上がる。要は目的が定かではない。

 こんな時に陳情に来る知事は、政権中枢にカワイイと思われるのか、忠誠心を褒められるのかは知らないが、少なくとも大阪府知事や北海道知事並みの評価を国民、他県民から受けることは絶対にない。そもそも優先事項が違うのだろうと思われる。

 どうなるかは専門家でさえ断定できないコロナウイルスの蔓延。今は小康状態なのかそれさえわからないが、この秋に来るであろうと専門家が予測する第二波とインフルエンザの拡散に対して、どれほどの対策が打てるのか、なまじ他府県と比べて感染者数が少なかっただけに感染爆発が怖い。最低でも千人単位の感染を予測して、発熱外来から隔離病棟までの患者の流れに滞りがないよう万全の対策が出来るか、これこそリーダーの資質が問われる時となるだろうと思われる。間違えても、嵐のさなか自宅を視察に行くような真似はしないと思うが、群馬モデルと言われるような万全の対策を指示して、第二波に備えてほしい。

2020年5月7日木曜日

今頃の星空

  ふと夜に目覚めた。と思ったら夜中と言うよりは早朝だった。午前4時前。ベランダに出て南の空を眺めると、西に沈みそうな15夜前日の月の光の影響もあって、南の空が見慣れない状態で、どれが何座かもわからない。目の前には明るい星が2個並んでいる。土星か木星か火星か。

  こんな時はネットで今の星空を検索するのが一番早い。1分ごとに更新されるものもある。結論は土星と木星。130mmくらいの小径反射望遠鏡でもあれば、木星だったら表面の縞模様や何個かの衛生も見ることが出来るし、土星なら輪の観測も状態によっては可能になる。面白いのは火星かな。

  最近の天文学は、とてもじゃないがすさまじく、素人の入る余地はない。ないのだが、小さな望遠鏡を手に入れて、初めて自分で惑星を捉えることの楽しみは一度は味わってほしいとおもう。

2020年5月6日水曜日

法隆寺

 この本を買ったのは多分2回目。最初はまだ昭和の時代で、その発想に驚きを覚え、その後に訪れた何度目かの法隆寺を見る目が変わったのを覚えている。

 今回は、関裕二氏の『藤原氏の正体』を読み返して、また『隠された十字架』を読みたいと思ったからだが、文庫で約600頁、資料の多さからもタフな本で、久々に体力を消耗しそうである。著者の梅原猛氏は昨年亡くなった。先日放送されたNHKのぶらタモリでは、この著書の事は一顧だにされてはいない。事は藤原氏のイメージだけでなく、天智天皇や、聖徳太子、天武・持統天皇、光明皇后などの華麗なイメージの人々の暗部に光を当てることになる。

 関裕二氏の著書も、藤原氏の先祖、藤原の祖と言える中臣鎌足が、韓人、百済の王子、豊璋であるという論理を展開していて、藤原氏のその後の悪行を並べ立てる。これは藤原氏にとっては見逃せない。藤原氏と言ってしまえば遠い過去の人かと思えば、一条、二条、鷹司、近衛、さらに下り藤を元の家紋とする一族は、日本の隅々に行き渡って存在している。佐藤、安藤、加藤、斎藤、並べればキリがない。これらを敵に回す理論がたとえ正しいとしても、本筋となることはこの体制が覆ったとしても初期の記録上の隠滅がうまく作用していて難しい。

 法隆寺は、一度火災で焼失した記録は残っているが、再建された記録はどこにもない。この本は、法隆寺に纏わりつく謎と不思議さを、推理と実際の記録と照らし合わせて、ジグソーパズルのように論理を組み立てていく。 浮かび上がるものは、今までの法隆寺のイメージを根底から覆すものになっている。推理小説としてこの本を読むというのも一興ではあるが。

2020年5月5日火曜日

ガソリン価格

  原油価格が暴落している。1バレルが20~30ドルというと、直近の50ドルオーバーの時期から見ると半分に近い。だからと言ってガソリン価格がそのまま半分にまでということはない。その辺りはよくわからないのだが、よくわからないということは、何とでもなるということだろうと勝手に思っている。

  もう故人であるし、年月も経ているので構わないと思う話があって、ガソリンが安くならない理由の一つと思われるので紹介しておく。その人はある大手企業の役員まで上り詰めた人だが、退職後人の勧めもあって再就職することになった。その会社に行ってみると、机が何個かあって、事務員らしき女性と上司と思われる人が一人。仕事らしきものはなく、机に座って新聞でも読んでいればいい。半年もした頃に社長になってくれと言われて、気持ち悪くなって辞めたのだが、この会社の売り上げは年間数億円以上に上り、仕入れも数億円以上。原油1バレルから数円から数十円の手数料を得るらしい。そんな会社がいくつかあれば、何人かの人間の生活費以上のものを稼げる。

 また一つ、これは都市銀行の支店長3人の話し。ガソリンの売価は、卸売会社同士で1リットル当たりの最低売価を決める。毎週電話で済ませるらしい。上限価格はなしで、最低価格だけを決める。あとは基地からの距離などによって地域ごとに調整する。明らかに公正取引委員会や検察が本気になって探ればすぐわかることなのだが、忖度抜きで仕事ができるやつなど今の検察にもいない。なぜなら、これを聞いてからの数年間以上、石油業界に検察の手が伸びたことなどなく、今もその慣習は続いている。そんなこんなでガソリン価格が下がることは下がるが、決められた最低価格を下回ることはない。