2018年9月1日土曜日

六国史

 日本の正史、六国史と言えば、『日本書紀』『続日本紀』『日本後紀』『続日本後紀』『日本文徳天皇実録』『日本三代実録』。

  古事記などという神話の世界と言える書物もあるが、最近の財務省の不正や、身体障碍者の雇用数水増しなどの記事を読んでいると、日本の歴史書に対する信頼感など無くなってしまう。誰がなんのために書いたのかという点で、疑わしいものが山ほどあるような気がしてくる。もちろん、徳川家や藤原家の記録など、その家にとってはまずいことが書かれているわけがない。もし仮にそんなことまで書いた歴史書なるものがあったとすれば、奇跡かそれ自体が嘘であると思ってしまう。

 中国、いつの時代であったのか、『起居注』(正確な字は不明)という職(もしくは書)があり、皇帝の日常と発言を記録するのが仕事だったらしい。この記録のすごい所は、当代の皇帝が見ることができず、内容に口を挟むことも、圧迫を加えることも出来なかったということ。この制度がいつごろ出来、そして無くなったのかはわからないが、正史を作成するにあたっては、これくらいの制度とそれを守る強固な意志が必要であったと思う。それが逆に皇帝の権威を高め、自らを戒めることによって名君の養成に繋がったのではとも思える。


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