2019年7月11日木曜日

三国志 (北方謙三著 巻5から)

余分な説明は省いて、成玄固と曹操の会話。
(中略) 自分(曹操)がどこかの戦場で果てたとして、心の中では生き続けている、と言ってくれる人間が何人いるのか。
「おまえは、自分の生を振り返ることがあるか、成玄固?」
「はい。そして、悔いてはおりません」
「そうか。ならばよい。わたしは、軍を退こう (中略)」
「ありがとうございます、曹操様」
「礼を言わねばならぬのは、私かも知れぬ。なにか、学んだという気がする。それがなにか、いずれ考えてみようかと思うが」
「御健勝で、曹操様」  隻腕の成玄固の潔さ・・・三国志は男気溢れる世界でもある。

0 件のコメント:

コメントを投稿