2019年7月20日土曜日

クラインガルテン(Kleingarten) 別荘に替えて

 日本語に訳すと『小さな庭』だが、『滞在型市民農園』とも言われている(Wikipedia)。日本のクラインガルテンを検索すると、二階建てのしっかりとしたコテージ様の建物があって、その周りには家庭菜園がある、意外と立派なものが紹介されていて、推測ではあるが、普段の農園管理はここの管理者が行っているのではとも思う。

 ドイツの都市をまわっていると、近代的なビル群や中世の街並みを遠くに眺めながら、50~60坪見当の庭に小さなコテージ(小屋と言ってもいいくらいの)があって、その庭で数人がテーブルを囲んで昼からビールを飲んでいる。もちろん休日ではあるのだが。通常は都市に住みながら、その近郊にクラインガルテンを持って休日を過ごす。行きかえりに時間をかけず、日本のものよりも快適さでは及ばないのかも知れないが、住宅の延長上と考えることも出来るほど簡便なものに思える。

 別荘と言えば軽井沢と思う人が多いだろうが、一般的な人(この定義も問題ではあるのだが)が軽井沢に別荘を持つというのは絶対的に無理がある。年間を通して別荘を維持管理することと、到着から掃除、滞在中の必要なものの買い出し、調理、などを考えると、普段の生活かそれ以上に手間が必要で、それも快適に家事をしなくてもとなると、年間で数百万円以上の出費が問題ない人以外は手を出さない方が無難だ。ましてや軽井沢となると、東京から100km以上。行きかえりと軽井沢街中の季節の渋滞は、ストレス以外なにものでもない。余談ではあるが、軽井沢という所は非常に住みにくい。年間を通しての気温は岩手県の盛岡ほど。5月下旬からは湿度が高く、除湿器をかけ通さなければカビの発生がすごい。木が多すぎるからと言っても、勝手に陽ざし優先で伐採は許されない。明治以降、日本の夏の湿度に辟易したカナダ人が、避暑地として選んだ場所である。故郷のトロントと気候が似ているので、屋根のない病院と言った(Wikipedia)らしいが、私などあの陽ざしの少ない木々に埋もれた場所で生活を続けると、うつ病になりそうな気がする。

 さてと、今年の夏はどうやって過ごそうか・・・これだけ空き家が多くなっているのだから、首都圏といえども、クラインガルテンにできるような田舎はまだまだ残っている。手に余るものを持っている方もいるだろうに、バブル期の値段が忘れられず、背負いこんでいる人もいるのではと思う。なんとかならんかなぁ・・・。

  

 

 

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